アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎は、痒みのある湿疹が体や四肢の左右対称にできる慢性的な皮膚疾患で、良くなったり悪くなったりを繰り返します。皮膚症状が、患者さんの年齢によって変化するのも特徴的です。
アトピー性皮膚炎の原因は、まだはっきりとはわかっていませんが、遺伝的な体質に加え、食生活や環境的要因が影響して発症すると考えられています。
多くの患者さんは、皮膚が乾燥しやすい素因(ドライスキン)とアトピー素因(アレルギーを起こしやすい体質)を併せもっています。
アトピー性皮膚炎の治療
外用療法
外用療法がアトピー性皮膚炎の治療の基本になります。 皮膚の炎症を抑えるためのステロイド外用薬を中心に、非ステロイド消炎薬も処方されます。ステロイド外用薬は、作用の強さによって5つに分類され、湿疹の状態、場所や年齢によって使い分けます。
内服療法
かゆみを抑えるため、症状にあわせて抗アレルギー剤を中心に内服薬が処方されます
保湿も重要
アトピー性皮膚炎は皮膚が乾燥しやすいため、普段は何ともない刺激でも過敏に反応し、かゆみが出てくることがよくあります。そのため、保湿性外用剤を使い、皮膚を保護することで外部からの刺激を減らすことでき、かゆみを起こしにくい皮膚にすることが大切になってきます。
どの薬をどのように組み合わせて、どのくらいの量を使うかは、医師が患者さん個々人の皮膚の状態等をよく診て判断します。
アトピー性皮膚炎の治療の目標
アトピー性皮膚炎の治療の目標は、この疾患であることをそれ程意識しないで日常生活を送ることができ、また周囲の人にもアトピー性皮膚炎であることがわからないくらいにまで症状を改善し、その状態を維持することです。
ステロイドや免疫抑制外用薬の塗り薬などを適切に使い、スキンケアを上手に行っていけば、多くの人は、この目標を達成できます。定期的に通院していただき、皮膚が一番良い状態を維持できるようにしましょう。